独居房の室温を上げて受刑者を虐待、さらに事実を隠ぺいするため書類を偽造したとして、宮崎刑務所は23日、職員1人を免職、3人を停職6カ月の懲戒処分にしたと発表した。また、調査の過程で自殺した職員1人を含む5人について、特別公務員暴行陵虐、虚偽公文書作成の疑いで書類送検した。
同刑務所は併せて、当時の所長の監督責任を問い、減給100分の10(2カ月)とした。
同刑務所によると、2008年7月24〜25日、50代男性受刑者を独居房に入れた際、5人は受刑者を懲らしめる目的で、室内の床暖房を作動させ室温を38度程度まで上げて虐待したという。また発覚を恐れ、5人のうち1人が室温38度と書かれた書類を、28度に書き換えたとされる。
さらに法務省福岡矯正管区が同年8月に監査した際、受刑者が当時の虐待について訴えたため、5人は共謀して、同9月に書き換えた跡がない偽造書類を新たに作成したという。
昨年11月ごろに同管区が実施した行政調査で疑惑が発覚。職員の事情聴取を進めていた今年3月、聴取中だった1人が事件を苦にした内容の遺書を残して自殺した。
松村明福岡矯正管区長の話 誠に遺憾で被害者をはじめ、国民の皆さまに深くおわびする。
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